ドラゴンボールの生みの親、創造神である鳥山明先生が亡くなってしまいました。
最初実感が湧かなかったんですが、悟空の顔を見てたら泣けてきました。
自分はモロにドラゴンボール世代だったので半リアルタイムで読んでました。
ジャンプではなく単行本派でしたね。
しかも友達の家で読んでました(すみません。何が単行本派だ)
大人になってからまた読みたくなって、今度は勿論、全巻自分で買いました。
この当時はジャンプ黄金世代と呼ばれていて
幽遊白書、スラムダンク、ダイの大冒険、ジョジョ、マサルさん、BOY、るろ剣、、
とか同時にやってましたね。
凄い時代だ。
因みに生まれて初めて買った漫画はダイの大冒険です。
ある日の友達の家で読んだドラゴンボールの想い出が
強烈に残っています。
その友達が誰かも全く思い出せません、
そんな仲良くなかったと思います。
でもその部屋はハッキリと覚えてます。
近所の団地です。何であの家に遊びに行ったんだろう?
その時に「続きが読みた過ぎて発狂する」という経験をしました。
何巻かは忘れましたが、悟空とフリーザの闘いです。
この巻の最後のコマが「フリーザの放った気円斬を悟空がかわしながらフリーザに向かっている場面」でした。
その時のフリーザのセリフが
「こっちに来てギリギリでかわしてオレに当てようってんだろ!そんなみえみえの作戦にひっかかると思うか!?」でした。
(このコマは見つからなかった、、)
ここで終わってしまい、次の巻はありませんでした。
そして僕は「あぁぁーーーーー!!!!」と叫びながら部屋中を走り回りました。
「この後どーーーなるんだよ!!!???」
これが「人生で最も続きの展開が気になった瞬間」です。
これ以上のものはありませんでした。
僕がドラゴンボールで一番好きなのは「ナメック星」編です。
個人的にはここが全盛期だと思う。
しかしながらなんと主人公である悟空がほとんど出てきません。
最後の方にちょっと登場する位です。
ほとんど悟飯、クリリンの物語です。
そしてこの
「圧倒的に力で劣る悟飯とクリリンがベジータやフリーザから見つからないように先にドラゴンボールを集める」
という展開が凄まじい緊張感なんです。
「見つかったら殺される」というヒリヒリ感がたまらない。
普通の格闘漫画である、ただの強さ比べではなく「頭脳戦」に近い。
生き残る為に全部の行動に必然性があって、ストーリーが一本の線で繋がっています。
これは本当に頭が良くなければ書けない話だと思う。
原作者が他にいても全然おかしくないと思うんですけど、
これは鳥山先生が考えてるんですね。
そしてこの絵のクオリティ!
超天才原作者と超天才作画家が一人に同居してます。
たぶん元々別の人間だった2人の人間がフュージョンして鳥山先生になったんだと思います。
これを毎週連載でやってたのが、本当に信じられません。
「ウソだろ?」と思います。
こんなの話考えるだけで、1週間かけても全くおかしくありません。
こんなの絵描くだけで、 1週間かけても全くおかしくありません。
いや、もっとかかってもいい位です。
ビートルズがラバーソウルを4か月で作ったのと同じレベルです。
しかもこれを鳥山先生は毎週やっていた訳で、、
このナメック星編は神経が極限まで研ぎ澄まされてるような感覚があります。
「ヌルさ」が一切無い。
僕も最近のバトル漫画を読もうとはするんですけど、大体は読めないんです。
ヌルすぎて。これに比べるのは酷だとわかってるんですけど、、
この「次はどうなるんだろう?」という気持ちはワクワク感から来ています。
ワクワクしなければ次の展開はどうでもいいはずです。
そしてこのワクワク感というのが芸術において一番重要な感情だと思っています。
音楽でも映画でも小説でも。
圧倒的にワクワクさせるのが一番重要です。
ワクワクしてれば「次の曲はどうなるんだろう?次の展開はどうなるんだろう?」
という風に感じます。
僕もそういう動画を作れたらいいなと思ってるんですが、やはり非常に難しいことですね、、
あと42巻というサイズ感もいいですね。
ちゃんと完結させてくれたのも素晴らしいです。
人気漫画にありがちな「やめさせてくれなくて、途中から急につまらなくなる」という僕が最も嫌う行為に陥らなかったです。
面白いままで終わってくれました。
僕の中でドラゴンボールはあの42巻が全てです。
他の人が作った続編は全く知りません。
ブウ編は多少は落ちるとは思いますが、十分にクオリティは保ってます。
そういう点でいうとスラムダンクや寄生獣は完璧ですね。
特筆事項として世界での圧倒的人気というのもあります。
多分こちらが想像できる範囲の何万倍もの影響を世界で誇っていると思います。
既に世界中で凄まじい量の追悼コメントで溢れています。
まあ、あれにワクワクしない人種というのは存在しないでしょうからね。
人種や文化に関係なく人間の感情的なレベルに訴えかけてくる面白さなんです。
この世界的、歴史的レベルの偉人が日本人であることは非常に凄いことだと思います。
この傑作を生みだしてくれた才能、努力、精神力、技術、体力、頭脳にただただひれ伏すばかりです。
ありがとうございました!
何時も何時もそばにいてくれている様な存在で堅苦しい正義なんかではなく煌く様な『善』のキャラクター
を創造してくれて本当に感謝しています。
ありがとうございます。
そうですね!悟空の飄々とした感じが大好きです!